これをうけて、ハンガリーでは大規模デモが行われました。
年間の残業400時間、あなたは耐えられますか?
年400時間の残業が合法化
ヨーロッパのオーストリアのお隣の国、ハンガリーでは2018年12月12日に、年間の残業時間を400時間まで合法化する法案が可決されました。今までは年250時間までだったものに対して150時間も増加。
恐ろしいですね。
一月20日可動の12ヶ月とした場合、年間の稼働日は240日。
毎日残業したとして1.6時間の残業時間がOKってことになりますね。
残業時間の増加が合法的にOKってなると、わざわざ社員を増やさなくてもいいし、極端な話、使い捨てられる社員を酷使すればOKってことになりますよね。
残業代の支払いを3年延長可
更に、この法案とセットで通ったもう一つの問題が、残業代の支払いを3年間延長してOKというもの。残業代支払い延長の法案のほうが怖い!
仮に残業代を支払う意志があっても今はお財布事情が厳しいから支払えない!なんて会社から言われたら3年は待たなくちゃいけないんですよね。
恐ろしい!
あまりにも不当な法案のため『奴隷法』として大きな批判を浴びています。
ハンガリーでは野党と労働組合がデモを起こし、1万5000人以上が参加したそうです。
そりゃそうだ。
この法案が通らなければ年間最大の残業時間が250時間で済むし、不要なまでの残業代支払いの延長が発生しないんだから、労働者からしたら悪法でしかないですよね。
日本の年間残業時間は?
実は日本の時間外労働は上限の設定がなく、残業し放題でした。なにこれ、恐ろしすぎる。
流石に残業し放題はまずいということで2017年に『働き方改革実行計画』をまとめました。
罰則付きの残業上限時間を採用することが決定。
こんな感じで内容が決まりました。
働き方改革実行計画
- 月間残業は45時間まで
- 年間残業時間は360時間が原則
- 最大年間残業を720時間まで延長可
いやいやいや、年間残業時間360時間を倍まで増やせて720時間まで延長できちゃうなんておかしいでしょ。
ちなみに、繁忙期は月100時間未満まで例外的にOK。
例外的でもOKなんて明文化にしてしまったら、いずれ常態化してしまうのは目に見えてますよ。
あなたはこんなにも身を粉にして働けますか?
私は月80時間〜100時間の残業を行い、週に3〜5日は会社に泊まる生活をしていましたが、心身ともに壊れた経験があるので絶対無理です。
残業代の支払い延長はある?
日本では残業代の支払い延長はありませんが、労働者側が支払われなかった残業代をさかのぼって請求することは可能です。ただ、もともと残業代を支払わないような会社に請求するわけですから、会社との関係悪化は必須ですよね。
私は月間80時間〜100時間の残業をしていたのはもう2年以上前になるので、残念ながら請求することは出来ません。
もはや今の私と会社とは関係が冷めた夫婦よりも更に冷めているので、バシバシ請求したいもんですが、今はそんなに残業をしていないんです。
残念ですわ。
おわり
ハンガリーのニュースをみて奴隷法だ!と思って日本に目を向けてみると、更に下位のカーストに日本人が存在するんだなと認識しました。日本でももっとライフワークバランスについて、目を向けるべきではないでしょうか。