社会人になったら知っていて当たり前と言われますが、これがなかなか難しい。
特に『戦術と戦略』や『手段・目的・目標』て具体的に違いを正確に言えるベテラン社会人も少ないですよね。
今回は『手段・目的・目標』の違いを知らない社長に振り回されるお話です。
『手段・目的・目標』の違い
この3単語の違い、スラッと言えますか?よくビジネス書なんかを開くとこんな感じの図で表すことが多いです。

何だか見覚えありませんか?
目的
成し遂げようとして、実現を目指す事柄を目的といいいます。最終的にこうなるぞ!と目指している結果ですね。
英語でいうところの『why』が目的です。
目標
掲げた目的を達成するために達成すべきことを目標といいます。英語で言う『what』ですね。
手段
目標を達成するために行うことを手段といいます。手段は『HOW』です。
・目的:痩せてモデル体型になるぞ!
・目標:モデル体型になるために10キロ痩せるぞ!
・手段:10キロ痩せるために毎日3キロのランニングをするぞ!
こんな感じで考えるとわかりやすいかもしれないですね。・目標:モデル体型になるために10キロ痩せるぞ!
・手段:10キロ痩せるために毎日3キロのランニングをするぞ!
順番としては実現したい目的をたて、その目的を実現するために具体的な目標を設定。
最後により詳細且つ具体的な手段を設定する、という風になります。
手段で指示 1
基本的なところをおさえたところで、ウチの社長に話を移します。社長は目的や目標、手段の区分が曖昧、というかすべて同一と考えています。
そんな社長が社員に指示を出すときは決まって手段で指示を出してきます。

グーグルアナリティクスってヤベェんだろ?ウチも使おう!
Googleが無料で提供するWebページのアクセス解析サービスのこと。
(勿論、ECサイトを運営している会社なので使っていますが)社長からの指示の最終的な着地点を知りたく、社員はアナリティクスを使って何をしたいですか?と聞いてはみます。
しかし社長の中では『手段=目標=目的』となっているので思うような答えが返ってきません。

グーグルアナリティクス使おうぜ!
手段で指示 2
別の日にはこんな感じで指示を出してきました。
グーグルのサーチコンソールがスゲェって話聞いたんだけど!
サイトの検索トラフィックや掲載順位を測定のほか、問題を修正し、Googleの検索結果でのサイトの注目度を高めることができるサービス。
(無論、使っています)めげない社員はサーチコンソールを使って何をしたいのか社長に聞いてみますが、やはり暖簾に腕押し状態です。

サーチコンソール使っちゃおうぜ!
やりたいことは沢山
こんな『手段』のみで仕事を指示してくる社長ですが、やりたいことは沢山あるけど社員が無能だから実現できないと漏らします。流石に無能呼ばわりは聞き捨てならないので社長のやりたいこと(目的・目標レベルで)を聞いてみました。
するとこんな返答が。

HPのこの部分の色を赤に変えたい!

ここの文章に大迫半端ないって入れたい!
それでも社長は満足
それでも、目標や目的が見当たらないまま社長の指示をこなすとご満悦のようなので、ひとまずは良しとしています。何一つ目標や目的は達成できていないですが。
こんな感じでも会社は動いてるんだから、世の中どうにかなるもんですよね。